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夏らしく怪談をひとつ。あまりに怖いので隠しておきますね。
「なあおまえ、知ってる？　妖怪ちんこもぎ」
「……は？」
「夜トイレに起きると、後ろから声がするってやつ」
「赤紙青紙？」
「うん、そんな感じ。
　小さい女の子の声で、『あなた男の子が好き？　女の子が好き？』って聞いてくる。相手は男限定」
「普通、女が好きだろ、男は」
「『じゃあ大好きな女の子にしてあげるね♪』
　はい、おまえのちんこはもがれました」
「なんだそれ！」
「超怖くね？」
「クソこええよ！
　……ちなみに男が好きだったらどうなるんだよ」
「『女の子にしてあげるね♪　応援するよ♪』
で、ちんこ死亡のお知らせ」
「……まさに赤紙青紙だな」
「なー」
「男として男が好きな人間もいるだろうに」
「そういう話じゃねえよ」